活動10周年のHKT48、次のステップに必要なものと若手メンバーの課題
そして、迎えた2022年。ツアーの1曲目のセンターに立っていたのは矢吹だった。このツアーの顔と呼んでも差し支えはないだろう。昨年リリースしたアルバムのリード曲『突然Do love me!』も矢吹がセンターだった。同曲のMVは251万回再生されている。
横須賀に続いて、この日も田中美久は休演だった。どうやら、彼女の穴は他のメンバーが代わるがわる入っているようだった。全員でカバーするのがHKT48らしい。他には、豊永阿紀、地頭江音々が相変わらず職人ぶりを発揮し、石橋颯が持ち味を出していた。
HKT48のコンサートは、細かいことを考えさせずに、楽しさを追求している。それでいて、演出はきめ細かい。1曲目はまずセンターが8小節を歌い、次に2人、4人……と増やしていく。モニターでは歌っているメンバーを紹介する。曲披露とメンバー紹介を同時進行させるのだ。
序盤では、バイオリンやギターなど、プロが演奏する映像をモニターに映しながらメンバーが歌唱するスタイルを披露。終盤のメドレーでは、あらかじめ撮影しておいたメンバーによるリップ映像をモニターに流しつつ、メンバーがステージで入れ替わり踊り続ける。ビジュアル的に観客を飽きさせない工夫が凝らされている。
また、今回のツアーでは各会場に48グループからゲストを招聘。横須賀はNGT48、東京はAKB48がやってきてシングルを披露した。昨今、48グループ間の交流は激減しているものの、HKT48はどこ吹く風とばかりに交流する。東京では矢吹と本田仁美(AKB48)のWセンターが実現した。ともに韓国で汗を流した仲だ。