アイドルグループにとっての“目標”とは…SKE48大場美奈が後輩たちに伝えたかったこと
一昨年12月、大場を取材した際に、こんな話になった。
「後輩たちが行きたい場所とかやりたいことを大きな声で自信持って言っちゃっていいと思う。言ったからには、それを実現しようという意識になるし、そこに向かって頑張っていくから。私はそれを応援する立場だから。すぐ叶えられるような目標は公言しなくてもいい」
まったくの正論だ。たしかに、大言壮語するメンバーが少なくなった。初めてSKE48を取材した2008年、1期生たちは「宇宙一のグループになる!」と語ってくれた。恐れを知らないから口にできたことだ。しかし、若手は恐れを知っている。こんなことを言ったら、SNSでたたかれるのではないか。今のSKE48には無理だ。そう思うがあまり、ナゴドというワードを口にしないメンバーがほとんどだ。
2017年11月、名古屋・センチュリーホールでの「第1回ユニット対抗戦」のエンディングで、松井珠理奈は「ナゴヤドーム、行くぞー!」と狼煙をあげた。それは台本にはない、珠理奈のアドリブだった。グループとして目標の必要性を感じたから、そう声を発した。1期生には、もう一度ナゴドに立って、完璧なコンサートをしたいという思いがくすぶっていた。