乃木坂46北野日奈子「本当に私は幸せでした」卒業コンサート終了
乃木坂46・北野日奈子の卒業コンサートが、3月24日、神奈川・ぴあアリーナMMにて開催され、コロナウイルス感染防止対策の下、およそ9千人のオーディエンスが来場。配信視聴者も含め、北野日奈子のラストコンサートを見守った。
セットリストは北野本人が披露したい楽曲を基に構築され、オープニングナンバーは8thシングル「気づいたら片想い」。同曲は北野にとって初めて選抜メンバーに選出された記念すべき表題曲だ。2期生のエース・堀未央奈と共に選抜に選ばれ躍動した日々を懐かしく感じる。
中盤ブロックはアンダーメンバー楽曲を中心に披露。中でも「アンダー」を披露した際は、いろいろな感情がこみ上げてきたのか、北野が涙声になる場面も。北野は決して順風満帆なメンバーではなかった。時には選抜、時にはアンダーを繰り返しただけに、両者の気持ちを一番に理解できるメンバーともいえる。アンダーでいた時のつらさや悔しさが、この涙声を意味したものかもしれない。
そして中盤ブロックのラストは、2期生メンバーのために書き下ろされた「ゆっくりと咲く花」。当時は9人在籍していた2期生メンバーも現在は3人となり、現アンダーメンバーの山崎怜奈と2人で歌唱するシーンは感慨深いシーンだった。
終盤ブロックでは、シングル表題曲を中心に会場を盛り上げ、ラストはライブ定番曲ともなる北野がセンターを務めたアンダー曲「日常」で本編が終了した。
アンコールでは、まず北野がオーディエンスに向けあいさつ。「何もない私を皆さんのたくさんの支えがあり、アイドルにしてくれたことを感謝しています。本当に私は幸せでした。一緒に9年間歩んでいただいたファンの皆さま、皆さんの期待に応えられなかった時も背中を押してくれたことが何よりも励みになりました。これから未来に向けて歩き出す私のことを見守っていただけるとうれしいです」と感謝の気持ちを伝えた。
その後、最新シングル「Actually…」に収録された北野の最初で最後のソロ曲「忘れないといいな」を熱唱する。ラストは「乃木坂の詩」で北野日奈子の卒業コンサートは幕を閉じた。
向日葵のように、明るく元気な笑顔でファンを魅了してきた北野日奈子。NEWシングルがリリースされるたび、表題曲のセンターポジションが常に注目されがちだが、選抜かアンダーかの瀬戸際で選ばれる、いわゆる3列目ポジションのメンバーのところに、実は一番のドラマがあると感じている。体調を崩し長期休業に入った時期もあったが、“ゆっくりと咲く花”とは、実に北野日奈子のことを象徴しているのかもしれない。