Uインターの生き字引 鈴木健が語る 髙田延彦vs北尾光司戦の真実
――プロレスで1試合700万円は相当な額ですよ。総合格闘技でも日本のトップクラスじゃないと、それくらいはいかないはずです。
鈴木 総合でも20万で上がったりしてるもんね。ちなみに川田利明選手がUインターの神宮球場に上がってくれたとき、全日本プロレスに300万払ったんだけど、あとで聞いたら、川田選手は40万しかもらってなかったんだって(笑)。
――残りの260万は全日本が取っていた、と(笑)。
鈴木 川田選手は全日本の所属選手だから、当然、団体の取り分はあるけれど、馬場さんも100万円くらいはあげて良かったんじゃないの?って思うけどね。こっちは300万の現金を手渡ししたんだけど、馬場さんはそのままポケットに入れちゃったからね。川田選手に3割ぐらいはあげればいいのに。
――ちょっと話が逸れましたけど、髙田vs北尾に関しては、約束は破ってないし、試合後にクレームも一切なかった、ということですね。
鈴木 ひとつだけあったのはね、あの武道館の次の次の大会の宣伝として、UインターはテレビCMを流したんだけど、そこで髙田vs北尾戦のハイキックの映像を使ったの。それが地上波のテレビで繰り返し流されたんだけど、そしたら北尾選手から電話がかかってきて、「鈴木さん、あれを流すのやめてくれますか」って。
――自分のKOシーンが何度も流れるのは勘弁してくれ、と(笑)。
鈴木 うちとしてはインパクトあるから良いんだけど、「そうか、北尾選手にとってはあんまり気持ちよくないよな」と思って、あれを流すのはやめた。別の映像に差し替えてね。だからクレームというか、北尾選手のほうから試合後に言われたのは、それくらいですよ。
――試合が終わってから2~3週間経っても問題が燻ってるシバターvs久保優太とは、そういう意味でもぜんぜん違いますね。
鈴木 最初に言ったとおり、真逆ですよ。髙田さんは正々堂々とKOで勝ったんだから。
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鈴木健=すずき・けん|1953年生まれ。世田谷区用賀で文具店を経営していた当時、髙田延彦と出会い、本人公認のファンクラブを結成して業界で最も精力的な活動を展開。髙田が所属していた人気プロレス団体「UWF」解散後、髙田を代表取締役とする新団体「UWFインターナショナル」のフロント代表としてプロレス界に入る。髙田との二人三脚でプロレス界の“寵児”となり、センセーショナルな事件や騒動を巻き起こした。現在は世田谷区用賀のやきとり・串焼き屋「市屋苑」のオーナーを務める。