本田翼、他の追随を許さないMC力・コミュニケーション能力
表情が豊かという点も、実にテレビ向きだ。ラブ子さんの告白が成功しても大口を開けて笑顔を見せてくれるし、失敗したら「うわーーー!」と頭を抱える。自分が映っているサイズの中で動いてくれるから、テレビマンとしてはありがたいことこの上ない。ワイプの矢口真里や小島瑠璃子にわざとらしさを感じる視聴者はいても、本田翼に嫌悪感を持つ人は少ないだろう。それくらい感情を自然に出している。
これもまた重要なことだが、本田翼はよくアドリブを口にする。本田翼はアドリブを一発で決める。決してしつこさを感じさせることはない。横に中居君と宮川大輔がいても臆することなく、その瞬間に感じたことをそのまま言葉にする。中居君と宮川大輔は男目線と面白さを優先するべきで、実際にそうしているが、本田翼は女子目線を優先する。思ったことを口にするのが仕事だと理解してもいるだろうが、それによって目立つことができる。
本田翼は無類のゲーム好き。連続で18時間プレイしたとか、ぷよぷよでプロに勝利したこともある、鉄壁のインドア派である。ところが、本田翼は少なくともオンエアでの彼女はとんでもなくコミュニケーションに長けている。かわいいだけでは本田翼になれないのだ。
本田翼をこの位置に据えたスタッフは社長賞をもらうべきだと考えるのは私だけではないはず。むしろ、こんな番組が始まるのは遅すぎたくらい。このように、女優をバラエティーで最大限に活かせる地上波の番組が増えれば、ネットの配信に対抗できるのではないだろうか?
文●堀越日出夫