宮戸優光「前田さんとの関係が、第三者の焚きつけのようなかたちで壊されてしまったのは、悲しいことですよ」【UWF】
――道場でやってる練習は同じだったわけですもんね。
宮戸 ただその後、UWFはちょっと(従来の)プロレスを、とくに新日本プロレスを否定するような言葉をもって歩み出すわけですよね。そこは、営業戦略のひとつでもあったんでしょうけど。まだデビューもしてない、プロレスに憧れて、プロレスというものでこれから強くなりたい頑張りたいと思っている自分からすると、少し違和感は感じました。
――では、宮戸さん自身はプロレスラーとしてのデビューを心の中で目指しながらトレーニングをして、その一方でジムのインストラクターもされていたと。
宮戸 ええ。ただ、インストラクターと言っても、当時は佐山先生が直接教えていましたから、その補佐でしたけどね。また、タイガージム自体が本格的な格闘技道場というより、疑似体験ジムみたいな感じだったんですよ。僕ら内弟子以外の一般会員は、運動も軽めで、実戦スパーリングもほとんどなかったですしね。
――じゃあ、一般会員が帰ったあと、本当の練習が始まるみたいな。
宮戸 いや、来る前ですね。内弟子は朝5時から練習してましたから。
――朝5時ですか!
宮戸 5時から朝稽古を2時間やって、朝食食べてひと休みした後、今度は11時から、長い時は5〜6時間練習してましたから。
――その、朝〜昼間の練習は、佐山さんと宮戸さん以外、どんな方がいたんですか?
宮戸 他に内弟子として若いのが1人、2人、それと途中までは山崎一夫さんがいました。当時は、僕ともうひとり、佐山先生のマンションに一緒に住み込みでしたから。