【BUBKA12月号】なんてったってキヨハラ第15回「キヨマーとニッポンの頂点」
30代の独身女性が結婚を考える男性に望む年収は2300万円以上というクレイジーな好景気の最中に、まだ“新”じゃない方のバリバリの加勢大周が主演を張り、東宝宣伝部は「邦画としては史上初の人気で、急遽、人気映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』を上映していた劇場で同時上映しました」なんて嬉しい悲鳴だ。
しかし、監督二作目『3-4×10月』を撮ったばかりのビートたけしからは「半分も見ないうちに逃げだしたくなっちゃった」と酷評され、それに対して桑田も『週刊明星』誌上で、「ボクの映画がわからない、楽しくないというのは、たけしさんの感性が低いからじゃないかな。30代のうちにもう1本撮って、今度こそ内容で納得させたい。そしてどちらが面白い映画を作るか、勝負しようじゃないですか」とのちの“世界のキタノ”に真正面から宣戦布告。
ついでにその夏、いちばん静かに5戦連続KOと不振に陥っていた巨人の桑田も7月17日の広島戦で1失点11奪三振の復活劇。
25日には東京地裁から、自身の野球生命を脅かした暴露本の著者N氏側との和解勧告が出てひと安心したのか、愛車BMW750のハンドルを握り連勝街道をひた走り、持っていた扇子について報道陣から聞かれると、「あっ、これ? 落語家になろうと思ってね」なんて例によって1秒も面白くないマスミギャグを炸裂させるのであった。